ぼくのデジタルガジェット遍歴(1) ~ FIVAとGPS
まだスマホと呼ばれる機器がこの世に生まれる前から、ぼくはコンパクトで持ち運べる PC、デジタルガジェットマニアだった。
社会人になったばかりの考え無しに「収入全部がお小遣い」とはしゃいでいた時代、WIndows そのものがこなれて来て、PC メーカー界隈はいろんな方向性のハードウェアを躍起になって作っていた。
そんな時代だったから、いろんなコンパクト PC、ガジェットを渡り歩いて楽しんでいた。このシリーズでは、そんなスマホ前の時代の楽しみを振り返ってみようと思う。
まずはちっこくてカワイイ Windows PC と GPS だ。
CASIO CASSIOPEIA FIVA MPC-102 (1999年発売)
まずは「カシオペア・ファイバ」。PC Watch に「新発売」の記事が残っていた。写真じゃ大きさがわからないと思うけど、かなり小さい。
同記事によると 210 x 132 x 25.4mm、840g。DVD ケースぐらいのフットプリントだ。しかもこの軽さだからカバンに入れても苦にならない。このサイズで Windows 98 SE が動くのだ。
よく旅行に持っていった。地図ソフトをインストールして、次に紹介する GPS カードと共にカーナビ代わりに使ったり、モデム内臓なので宿で電話線につないでインターネットを楽しんだりした。
CPU は遅かったけど、ブラインドタッチできるギリギリの小ささのボディと、液晶右のスライドパッドの使いやすさと、白と紫のカラーリングの絶妙さで、非常に気に入っていたモデルだった。
I・O DATA PCカード GPS PCGPS (1999年)
クルマ用のカーナビが一般に普及し出した時期で、GPS という言葉も一般に知れ渡り始めた頃だった。ウチのクルマにはカーナビが付いてなかったので、PC 用の GPS があると知り、ノート PC と合わせて使おうと購入した。
もちろん衛星「みちびき」はまだ飛んでおらず、アメリカの GPS 衛星のみの電波を受信するものだったから、精度ははっきり言って悪く、数メートルから数十メートルの範囲でズレることが度々あった。
それでも、実用性はそこそこあったし、なにより新テクノロジーに触れられる楽しさは何物にも変えられず、ドライブや旅行のたびに持って行き、鼻歌混じりに悦に浸っていた。
次回予告
さて、このころ、無線移動体通信にはいわゆる普通のケータイの他に「PHS」というものがあったのを覚えているだろうか。PHS はデジタル方式だったため、PC での通信との相性が良く、パソコン通信マニアにもてはやされていた。
次回はそのあたりのお話を。
それでは。